事例Ⅳの論点は1次のどこが土台か|19年74問の対応表
この記事の結論
- 事例Ⅳの19年74問は、8種類の論点に分かれます。
- 最多の「経営分析」の土台は、1次の「経営分析(財務比率)」です。
- 8種類すべてに、土台になる1次の分野を割り当てました。
2次の勉強をしていると、「この論点、1次のどこをやり直せばいいのか」で手が止まります。事例Ⅳで19年間に問われた74問を論点ごとに数え、それぞれの土台になる1次の分野を対応づけました。対応づけは人手で、答案を書くときに定義があいまいだと詰まる分野だけを選んでいます。素直な対応先が無い論点は、無理に当てずに空のままにしました。数値は試験実施機関が公表している問題PDFを解析した、当サイトの独自集計です。
事例Ⅳで問われてきた論点
事例Ⅳで最も多い論点は「経営分析」の18問。上位3論点で74問中46問(62%)を占めます。
事例Ⅳは特定の論点に賭けられません。残る5種類にも28問が散っています。どれが出ても手が動くよう、上から順に広く土台をそろえるほうが向いています。
この位置では、過去に何が問われてきたか
事例Ⅳは第1問=経営分析(19年中18年)、第3問=投資判断(19年中11年)。ここは決め打ちで練習できます。
| 設問の位置 | 最も多い論点 | その割合 | 次に多い論点 |
|---|---|---|---|
| 第1問(19年分) | ◎ 経営分析 | 18/19(95%・信頼区間75〜99%) | 投資判断 1問 |
| 第2問(19年分) | CVP・損益分岐点 | 8/19(42%・信頼区間23〜64%) | セグメント・意思決定 4問/投資判断 3問/リスク管理 1問 |
| 第3問(19年分) | ◎ 投資判断 | 11/19(58%・信頼区間36〜77%) | セグメント・意思決定 3問/CVP・損益分岐点 2問/企業価値・M&A 2問 |
| 第4問(17年分) | リスク管理 | 8/17(47%・信頼区間26〜69%) | セグメント・意思決定 4問/資金調達 2問/投資判断 2問 |
過去問を解くときは、定番の位置を先に固めるのが効率的です。第1問は経営分析、第3問は投資判断が来る前提で答案の型を用意しておけます。残りの位置は年度で動くので、設問文を読んでから決めてください。
論点ごとに、1次のどこが土台になるか
8種類すべてに、答案の土台になる1次の分野を割り当てられました。送り先は財務・会計です。
| 2次の論点 | 2次の出題数(19年) | 土台になる1次の分野(かっこ内は1次の出題数・20年) |
|---|---|---|
| 経営分析 | 18問 | 経営分析(財務比率)(31問)/財務分析・経営指標・キャッシュフロー(24問) |
| 投資判断 | 17問 | 投資評価・資本予算(27問)/資本コスト・WACC(13問) |
| セグメント・意思決定 | 11問 | 意思決定・最適化・関連計算(27問)/標準原価計算・直接原価計算・差異分析(14問) |
| CVP・損益分岐点 | 10問 | CVP分析・損益分岐点の計算と分析(24問) |
| リスク管理 | 10問 | デリバティブ(27問)/ポートフォリオ理論・分散投資・効率的フロンティア(36問) |
| 企業価値・M&A | 4問 | 企業価値評価・MM理論・M&A(18問)/株式・債券評価・配当割引モデル・企業価値評価(20問) |
| 資金調達 | 3問 | 資金調達・配当政策(20問) |
| キャッシュフロー | 1問 | キャッシュフロー計算書(39問) |
送り先の分野は財務・会計の中に収まります。事例Ⅳのために1次へ戻るなら、見る科目は1つだけです。分野を指定して解けば、遠回りになりません。
2次でも1次でもよく出る分野から手をつける
1次に戻るなら「経営分析(財務比率)」からです。2次の「経営分析」18問の土台で、1次でも20年で31問ある分野です。
- 11次の演習で「経営分析(財務比率)」を分野指定でまとめて解く。「経営分析」の答案で使う言葉は、この分野に入っている。
- 2「キャッシュフロー」は2次では19年で1問と多くない。ただし土台の「キャッシュフロー計算書」は1次で20年に39問あり、1次側では手を抜けない。2次の対策のついでに片づけておく。
- 31次の演習で出てきた用語を、2次の答案で使う形に言い直しておく。「◯◯なので◯◯できる」の一文にすると、字数の中に収まる。
この記事で言えないこと
- 論点のラベルは、当サイトが2次の設問文を1件ずつ読んで付けた分類です。公式の分類ではないので、分け方を変えれば事例Ⅳの8種類という数も変わります。
- 1次の分野の割り当ては人手です。答案を書くときに定義があいまいだと詰まる分野だけを土台にしており、関連はあっても答案を止めない分野は外しています。
- 2次試験は正解が公表されません。1次の分野を固めるのは答案の材料をそろえる作業で、点が入る書き方まで示すものではありません。
本記事の2次の数値は、試験実施機関が公表している問題PDFを解析した当サイトの独自集計です。1次の出題数は、当サイトが収録している2007〜2026年度の過去問の集計です。問題そのもの(与件文・設問文)の著作権は一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会に帰属します。全文は試験実施機関の公表資料でご確認ください。
この記事のまとめ
- 事例Ⅳの19年74問は、8種類の論点に分かれます。
- 最多の「経営分析」の土台は、1次の「経営分析(財務比率)」です。
- 8種類すべてに、土台になる1次の分野を割り当てました。
よくある質問
- 事例Ⅳでは、どの論点がいちばん多く問われていますか?
- 19年74問のうち「経営分析」が18問で最多です。土台になる1次の分野は「経営分析(財務比率)」「財務分析・経営指標・キャッシュフロー」で、1次では20年で31問・24問出ています。
- 事例Ⅳのために1次へ戻るなら、どの分野からですか?
- 土台になる分野は財務・会計に収まります。最初に解くなら「経営分析(財務比率)」です。2次で18問ある「経営分析」の土台であり、1次でも20年で31問と数が多いためです。
- この対応表は、2次試験の採点基準ですか?
- いいえ。答案の良し悪しを決めるものではなく、1次の演習へ戻るための道しるべです。問題そのもの(与件文・設問文)の著作権は一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会に帰属します。全文は試験実施機関の公表資料でご確認ください。

