事例Ⅱのチャネルの引き出し|25年で実際に出たのは16種、最多は催事の13年
この記事の結論
- 引き出しは思いつきで増やさず、過去に出たものから並べます。実際に出たのは16種でした。
- 最多はイベント・催事で25年中13年。次が卸・小売店の11年です。
- 「LINE」は25年間で一度も出ていません。与件文から拾う語ではない、という意味です。
- チャネルは選ぶより組み合わせる問題です。誰に何を届けるかが決まってから選びます。
事例Ⅱは「誰に、何を、どう届けるか」を答える事例です。届け方(チャネル)の選択肢を、思いつきではなく**過去の本試験に出たものだけ**から並べました。数えたのは当サイトが持っている25年分の与件文と設問文です。
1枚のまとめ(保存して使う)
実際に出た16種を、出た年数の多い順に1枚にしました。演習中に横に置いて使う想定です。

何を数えたか(先に断っておくこと)
数えたのは「その言い方が与件文・設問文に出た年数」です。正解に出たかではありません。
当サイトは2001〜2025年度の事例Ⅱを25年分持っています。その与件文と設問文に、チャネルを指す言い方(「百貨店」「道の駅」「展示会」など)が出た年を数えました。2次試験に公式解答は無いので、**正解に何が書かれたかは誰も数えられません**。ここで分かるのは「出題側がその言葉を使った回数」までです。
- 数えたのは固有の言い方だけです。「連携」「紹介」のような一般語は入れていません(他の意味で使われるため)。
- 一度でも出た年を1年と数えます。同じ年に何回出ても1年です。
- 使いどころ・効果の列は当サイトの見立てで、実測ではありません。
実際に一度やってしまった失敗も書いておきます。最初は「ライン」を LINE として数えていて、生産ラインやラインナップが混ざって9年ぶん多く出ていました。語を締めて数え直した結果が下の表です。
25年で実際に出た16種
| チャネル・接点 | 出た年数 | 直近 | 答案での使いどころ(見立て) |
|---|---|---|---|
| イベント・催事 | 13年 / 25年 | 2024年度 | 新規客と出会う。試してもらって次の来店につなげる |
| 卸・小売店 | 11年 / 25年 | 2024年度 | 他社の顧客に届ける。数量は出るが顧客の顔は見えない |
| 百貨店 | 7年 / 25年 | 2024年度 | 信用を借りる。単価の高い商品を県外客に見せられる |
| ホテル・旅館 | 7年 / 25年 | 2024年度 | 観光客との接点。土産・館内販売で県外へ広がる |
| 自社EC・通販 | 6年 / 25年 | 2022年度 | 遠くへ売る。顧客情報が自社に残るのが最大の利点 |
| 実店舗・直営店 | 5年 / 25年 | 2024年度 | 直接売る。体験と接客で固定客をつくる |
| コラボ・共同開発 | 5年 / 25年 | 2022年度 | 相手の顧客層を借りる。新しい客層と話題づくり |
| SNS | 4年 / 25年 | 2023年度 | 認知を広げる。双方向なので愛顧づくりにも効く |
| 会員組織・アプリ | 3年 / 25年 | 2023年度 | 再購入をうながす。誰が何を買ったかを蓄えられる |
| ECモール | 2年 / 25年 | 2022年度 | 集客力を借りる。新規客と出会えるが手数料と価格競争がつく |
| 予約・受注 | 2年 / 25年 | 2019年度 | 在庫と廃棄を減らす。作る量が読める |
| 口コミ | 2年 / 25年 | 2014年度 | 紹介で新規客が来る。満足した既存客が起点になる |
| ふるさと納税 | 1年 / 25年 | 2024年度 | 地域外へ届ける。自治体の窓口を通せる |
| 道の駅・直売所 | 1年 / 25年 | 2022年度 | 観光客・地域外客との接点。地域ブランドを一緒に出せる |
| 移動販売・訪問 | 1年 / 25年 | 2021年度 | 買い物が難しい客のもとへ行く。地域密着の関係づくり |
| 宅配・配送 | 1年 / 25年 | 2010年度 | 自宅まで届ける。手間を減らして再購入につなげる |
上から順に「出やすい」わけではありません。出た年数が多いのは、その会社の業種でよく使われる売り方だからです。だから読み方は「この与件文の会社なら、この行が候補になる」です。
与件文には出ないもの(=拾う語ではない)
「LINE」は25年間で一度も出ていません。答案で使えないのではなく、与件文から探す語ではありません。
チャネルの一覧には、実務では当たり前でも本試験の与件文には出ていないものが混ざります。当サイトが数えた範囲では「LINE」がその代表で、25年分の与件文・設問文に一度も現れませんでした。宅配・配送(1年・直近2010年度)、移動販売(1年・2021年度)、道の駅(1年・2022年度)のように、1年しか出ていないものもあります。
⚠️ **これは「答案に書いてはいけない」という意味ではありません。** 与件文の顧客に届くなら、SNSやチャットツールを施策として書くのは自然です。分けておきたいのは探し方で、**与件文を読むときに探すのは出た語**、答案を書くときに引き出すのは1次の知識も含めた打ち手です。
選ぶ順番(当サイトの見立て)
チャネルから選ばない。誰に何を届けるかを決めてから、届く道を選びます。
- 1設問が指定した相手を確かめる(既存客か新規客か、地元か遠方か)。ここを外すと道の選び方も外れます。
- 2与件文にすでにある道を数える。使える資産(店舗・取引先・会員)はそこにあります。
- 3足りない接点を1つだけ足す。2つ以上足すと100字では因果が書けません。
- 4効果で締める。認知・来店・購入・再購入のどれを増やすのかを言葉にします。
字数の制約から、答案に書けるチャネルは1〜2つです。表の16種は「思い出すための引き出し」で、全部を使うためのものではありません。
この記事で言えないこと
出た年数は与件文・設問文を数えたものです。**正解に何を書けば加点されたかは分かりません**(2次試験の公式解答は公表されていません)。使いどころ・効果の列は当サイトの見立てで、これで加点されるという意味ではありません。
また、語の選び方によって数は変わります。ここでは固有の言い方だけを数え、一般語を除きました。別の切り方をすれば別の数になります。
この記事のまとめ
- 引き出しは思いつきで増やさず、過去に出たものから並べます。実際に出たのは16種でした。
- 最多はイベント・催事で25年中13年。次が卸・小売店の11年です。
- 「LINE」は25年間で一度も出ていません。与件文から拾う語ではない、という意味です。
- チャネルは選ぶより組み合わせる問題です。誰に何を届けるかが決まってから選びます。
よくある質問
- チャネルはいくつ覚えればよいですか。
- 覚える必要はありません。当サイトが数えた範囲で25年間に出たのは16種で、そのうち5年以上出ているのは7種です。まず与件文に書かれている売り方を読み取る練習をして、引き出しは思い出せない時に見る、で足ります。
- 答案にチャネルはいくつ書けばよいですか。
- 100字前後の設問なら1〜2つです。3つ書くと理由と効果が書けなくなります。どれを選ぶかより、選んだ道で誰に何が届くのかを書き切るほうが答案になります。
- SNSは書いてよいのですか。
- 与件文にSNSが出ている年(当サイトの実測で4年・直近は2023年度)なら自然です。出ていない年に持ち込むと、与件文にない施策になります。使うなら顧客との接点として与件文の言葉に接続してください。

